1. はじめに(導入)
不動産を売却する際に最も重要なのが、「適正な相場を知ること」 です。相場を知らずに売却活動を始めると、適正価格よりも低い価格で売ってしまい損をする可能性があります。逆に相場よりも高く売ろうとすると、なかなか買い手がつかず、売却期間が長引いてしまうことも。
そこで、本記事では 簡単に不動産売却の相場を調べる3つの方法 を詳しく解説します。
【本記事でわかること】
- ポータルサイトを活用して相場を調べる方法
- 公的データを使って実際の成約価格を確認する方法
- 不動産会社の査定を活用する方法
これらの方法を活用すれば、自分の不動産の適正価格を知り、スムーズに売却活動を進められます。
2. 不動産売却の相場を調べる3つの方法
1. 不動産ポータルサイトを活用する
不動産の売却相場を調べる最も手軽な方法が、不動産ポータルサイトを活用することです。以下のような大手ポータルサイトを利用すれば、自分の物件と似た条件の不動産がいくらで売り出されているかを調べることができます。
【代表的な不動産ポータルサイト】
【検索のポイント】
ポータルサイトで相場を調べる際には、以下の条件をもとに検索すると精度が上がります。
- エリア(市区町村・最寄駅)
- 物件の種類(マンション・戸建て・土地)
- 築年数・間取り・専有面積
- 売出価格(類似物件と比較)
【メリット・デメリット】
✅ メリット
- 無料で手軽に相場を確認できる
- 近隣の売出事例を簡単に検索できる
❌ デメリット
- 掲載されているのは「売出価格」であり、実際の成約価格ではない
- 希望価格で掲載されているため、実際の相場より高めになりがち
💡ポイント 売出価格はあくまで「売主の希望価格」なので、実際の成約価格と差があることを考慮しましょう。
2. 国土交通省の「不動産取引価格情報」をチェック
より正確な相場を知りたい場合は、国土交通省が公開している 「不動産取引価格情報」 を活用しましょう。ここでは、実際に売買が成立した不動産の成約価格が公開されており、信頼性の高いデータを取得できます。
【利用できる公的データ】
- 土地総合情報システム(国土交通省)
- 不動産流通機構(REINS)のデータ(一部の不動産会社向け)
【検索方法】
- 土地総合情報システムにアクセス
- エリア・物件種別を選択
- 築年数・広さを指定して検索
- 過去の成約価格を確認
【メリット・デメリット】
✅ メリット
- 公的データのため信頼性が高い
- 実際の成約価格がわかるので正確な相場が把握できる
❌ デメリット
- データの更新に時間がかかる(数ヶ月遅れることがある)
- すべての取引が掲載されるわけではないため、エリアによっては情報が少ない
💡ポイント ポータルサイトの売出価格と「土地総合情報システム」の成約価格を比較することで、実際の相場感がつかめます。
3. 不動産会社に無料査定を依頼する
最後に、不動産会社に査定を依頼する方法です。ポータルサイトや公的データを参考にしても、最終的な価格は専門家の意見を聞くのが一番確実です。
【査定方法の種類】
査定方法 | 特徴 |
---|---|
オンライン査定(机上査定) | 簡単な情報入力で査定額がわかる |
訪問査定 | 実際に不動産会社の担当者が訪問し、詳細な査定を行う |
【査定を依頼する際のポイント】
- 一括査定サイトを活用する(「すまいステップ」「イエウール」など)
- 複数の不動産会社に査定依頼を出し、比較する
- 査定額だけでなく、売却戦略やサポート内容もチェックする
【メリット・デメリット】
✅ メリット
- 専門家の意見をもとに売却計画を立てられる
- 買い手が付きやすい価格帯をアドバイスしてもらえる
❌ デメリット
- 営業電話がかかってくる可能性がある
- 査定額は不動産会社によってバラつきがある
💡ポイント 複数社に査定を依頼し、相場感を把握することで、より適正な価格で売却することができます。
3. 相場を把握した後にやるべきこと
1. 売却の目的と希望条件を整理する
相場を把握したら、まず 売却の目的を明確にすること が重要です。
- 高く売りたいのか、それとも早く売りたいのか?
- 売却の期限が決まっているのか?
- 住宅ローンの残債や税金はどうするか?
また、売却後のライフプランについても考えておくべきです。例えば、新居の購入を予定している場合、売却価格がその資金に影響するため、慎重な計画が必要になります。
2. 不動産会社を選ぶ
適正価格を知った上で、次にやるべきなのは 信頼できる不動産会社を選ぶこと です。
【不動産会社を選ぶ際のポイント】
- 過去の売却実績を確認する(特に同じエリアでの実績があるか)
- 担当者の対応が親身で誠実か
- 販売戦略や広告手法をしっかりと説明してくれるか
- 手数料や契約条件を明確にしてくれるか
特に、媒介契約の種類(専任媒介・専属専任媒介・一般媒介)を理解し、自分に合った契約を選ぶことが重要です。
また、査定額だけで不動産会社を選ぶのではなく、 売却戦略やサポートの充実度 も比較しましょう。適切な価格設定と効果的な販売活動を行うことで、スムーズな売却が可能になります。
このように、相場を把握した後は 売却の目的を明確にし、不動産会社を慎重に選ぶこと が成功のカギとなります。
4. まとめ
不動産売却を成功させるには、相場を正確に把握し、適切な売却戦略を立てること が重要です。
不動産売却の相場を調べるポイント
- ポータルサイト で類似物件の売出価格を確認(実際の成約価格とは異なる点に注意)。
- 公的データ(国土交通省の「土地総合情報システム」)を利用し、成約価格をチェック。
- 不動産会社の無料査定 を複数依頼し、価格の妥当性を確認。
相場を把握した後にすべきこと
- 売却の目的を明確にする(高く売るか、早く売るか)。
- 信頼できる不動産会社を選ぶ(実績や対応を確認)。
- 媒介契約の種類を理解し、最適な契約を選択する。
相場を適切に理解し、戦略的に売却を進めることが成功のカギです。適切な準備を行い、スムーズな不動産売却を目指しましょう!